防鹿柵の設置作業が始まりました

当初予定していた10月30日の作業開始は、台風接近予報のため1週間順延し、11月6日のスタートになりました。
この日は、秋晴れに恵まれ、三ツ峠からは富士山はもちろんですが、作業現場からも南アルプス、八ヶ岳、奥秩父の山々が見えるだけでなく、北アルプスの真っ白な稜線までも見えてました。景色に見とれて作業が進まないのが心配です。(笑)
今回は、三ツ峠ネットワークのメンバーと南アルプス高山植物保護ボランティアネットワーク(以下、南アネットワーク)から協力参加してくれたメンバーとで、作業を行いました。
作業を始める前に、ミーティングを行ってから現場へ移動し、用意しておいた材料と道具を確認し、指導に来ていただいた業者の方から作業手順の説明を受けます。聞くよりはやってみようという実践型の面々が集まり、頼もしい限りです。
が、逸る気持ちを抑え、午前中はまず門扉柱と金網支柱の打ち込み、そしてその支えの仕方を教わり、支柱の打ち込み器が2台あったので、2班に分かれて支柱の打ち込み作業を行いました。
朝は3cmほどの霜柱ができるようになりましたが、まだ地面の凍結はなく、豊かな腐葉土への打ち込みは、思っていた以上に作業がはかどりました。
設置場所にはトラロープが回してあり、周辺の下枝を除伐するなど、三ツ峠ネットワークのメンバーによって、事前に作業がすぐできるようにしてありました。
三ツ峠ネットワークにも支柱打ち名人現れる?
南アネットワークの支柱打ち名人の技は?(踏み台要らずでした)身長が180cm以上あれば、踏み台が要らないので仕事が早いですね。
風もなく体を動かしてなくても寒くないほどの天気ですが、元来体を動かしているのが好きな方たちばかりなのか、休憩をとる間もなく昼食の時間になりました。各自要領よく休みながらの作業をしていたのかも。(笑)
山荘の前での富士山を眺めながらの食事は、ひと汗かいた心地よい疲れを味付けに、おいしかったです。
金網張りは総掛かりでなければできない作業か?

午後からは、いよいよ金網の取り付け方を教わります。巻き込んである金網の一方の端を門柱に合わせ、巻きほぐしながら支柱に添えていき、端を仮止めしておきます。高さをそろえ、地面の部分を折り曲げたところで、一端の網線を門扉柱にくくりつけますが、ここにプロのテクニックを見せていただき、全員が感心してしまいました。
この後は、それぞれの柱に網線を止め金具で固定する細かい作業になりますが、年取ってゴツゴツした手では少しおぼつかないものの、皆さんコツコツ頑張ってくれてました。
門扉から門扉までの一か所を、途中で金網のつなぎ作業も行って張り渡したところで、再びプロのテクニックのご披露がありました。金網の最上部に補強線を添えていき、金網の網線をからめて固定しながら、張りを与えます。これで最上部はピンと張った状態になりますが、その下の方はまだゆるんだままです。そこで少し芸術的センス(?)も加味しながら、ペンチを使って張りを与えていきます。
また、地面の上に折り曲げた網がめくれ上がらないよう、羽根つきアンカーピンで押えこんでしまいます。さらに四隅やところどころにアングルアンカーを打ち、支柱に支線を張って金網が倒れないようにする必要がありますが、作業中に引っかかってころぶことが懸念されますので、作業の終わりに残しておくことにしました。
門扉と門扉の間を張り終えたところで、日もだいぶ傾いてきたので、一日目の作業は終了にしました。
翌日もまた同じように良い天気で、日帰りで入れ替わったメンバーもいたので、作業の説明を兼ねて、前日の復讐をしてから作業を再開しました。この二日間で、仕上げ作業を残してはいますが、設置予定の三分の一ほどを進めることができました。
三ツ峠ネットワークには金網張り名人がいた!
プロ顔負けです、失礼、プロでした
前日は数人掛かりで行った金網を支柱に沿って渡していく作業を、プロは道具類を駆使し、ちょっとした補助を得て、一人でも作業をやっていってしまいます。その作業に見とれながら待っていると出番です。止め金具で金網を支柱に固定するなどの細かい作業は人手による人海戦術が必要です。
三ツ峠ネットワークのメンバーにとってははじめての経験でしたが、南アネットワークのお手伝いを得て、学ばせていただきながら、楽しく、気持ちの良い作業ができましたことに感謝です。
参加していただいた皆さん、ご苦労様でした。
今週末の13、14日も、新メンバーに参加していただいて、作業の予定ですが、来週末の20、21日もまた予定を入れますので、一緒に活動していただける方は、この機会にぜひご参加をお願いします。

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防鹿柵の設置作業が始まりました への3件のフィードバック

  1. kaz-arai のコメント:

    皆さん。お疲れ様でした~。
    それにしても南アルプスの精鋭部隊はやはり評判通りでしたね~。
    それにしてもこんな絶好のロケーションと天気なら
    ボランティア作業も楽しいですね~。

  2. 大和田 淳 のコメント:

    初めて南アルプス以外での防鹿柵の設置に参加させて頂きました。 好天と作業の合間に見える秀麗富士とで、時間の経過を忘れて作業ができました。今回(11月6日・7日)私は支柱打ち込みと支柱補強をメインに作業をさせてもらいしましたが、三ツ峠ネットワ-クさんの事前作業(下枝切除等)によりスム-スにできました。南アルプスとの相違は打込み土壌が岩もなく柔らかく、傾斜も緩やかで作業がし易く作業のスピ-ディに出来る点です。また降雪・雪崩の影響もないようでメンテ回数も少なくて済みそう。最大の相違は、作業のプロが参加されており、作業工具や技を駆使したその妙技に見とれておりました。南アルプスでの妙技披露を希望します。
    機会があればまた参加させて下さい。ありがとうございました。

  3. 南からきた男(村山) のコメント:

    6・7日の植生保護ボランティアに参加させていただきありがとうございました。大変、充実した週末となりました。夜の座学も楽しかったです。
    南アと違い、支柱が軽いので、運搬では助かりました。また土壌も腐葉土で打ち込みやすかったです。大半は名人が行いましたが。ネット張りでは、新兵器にビックリです。さらに支柱とネットの色が周囲に溶け込む茶色なのには感心しました。きれいに張れて見た感じもいいです。
    今後も参加させていただこうと思いますので、宜しくおねがいします、

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