2013年10月30日、三ツ峠山に登り、アツモリソウの果実の状態をWさんと一緒に調査してきました。
台風シーズンを終え、アツモリソウもいよいよ種子を飛ばす時期を迎えましたが、今年の果実の状況はまずまずのようです。
アツモリソウの果実
秋とはいえ寒かったり暑かったりしている天候不順の影響でしょうか、スミレが咲いていました。近くにツボミも数株ありました。
エイザンスミレでしょうか?
今年保護活動をしたウチョウランの果実状況も見てみようと屏風岩方面へと下っていくことにしました。
今年初めて三ツ峠で咲いているのを見つけることのできたオオヤマサギソウがどうなっているか期待しながら降りていくと、何と無残にも周りのササやイタドリと一緒に刈り払われてしまっていました。
登山道脇が刈り払われていた
Wさんの話では、今月14日に通った時には刈り払って間もない状態だったとのことですが、この時期どうして刈り払いしたのでしょうか。
今年山梨県は国文祭の年で、西桂町主催の三ツ峠登山ツアーが国文祭行事として、10月中旬以降の週末に開催されたようですが、ツアー参加者のためにと思ってしたことでしょうか。
ツアーとは関係なく登山している人たちは別に何の支障もなく歩いていたはずですが。
登山道を刈り払ってきれいにするのがおもてなしだとでも思っているのでしょうか。
登山道脇には山野草が茂っているのが当たり前だと思うのですが。
植物は花のシーズンが終わっても果実をつけていて、これから種子を飛ばして命をつないでいくのですから、見た目でもう枯れてしまっていると考えてもらっては困ります。
来年また咲いてくれればいいのですが、・・・
そうしたら囲いをして保護してやろうと思いますが、・・・
そう思って、もう一種、気になっていたノビネチドリを見に行ってみました。
登山道の踏みつけられそうな足下に咲いているのを昨年見つけて、踏まれないようメッシュで囲ってガードしてやったものです。
昨年は果実は実らなかったものの、今年はりっぱな果実をつけ楽しみにしていたのですが、無残にも茎ごと盗られてしまっていました。
Wさんは14日にはまだあったのを確認していると言ってますので、その後盗られたのだと思います。
せっかく花の時期に保護しても、果実を持っていかれてしまっては、自生地のものが絶えていってしまいます。
来年はメッシュで囲うのと併せて、保護に協力してもらう看板を設置するなどすることで抑止力が働けばいいのですが、・・・
今後の保護活動の課題となりました。
なお、ウチョウランは特に異常はありませんでしたが、果実の膨らみは不十分で、中は空状態でした。
種子は実らなかったようです。