6月の保全作業に大勢の参加者が

6月の15日、20日、22日の3回の保全作業に、小雨が降ったりしましたが、多数ご参加いただき、テンニンソウの除伐作業を行うことができました。
テンニンソウは種子でも増えますが、ササのように地下茎でも増えていき、植生を単一化してしまうことから、これを取り除くことで多様な草原を取り戻すのが目的です。
茎を少し持ち上げて、鎌を使って根茎ごと取り除くのがポイントです。

15日は、日本高山植物保護協会の山行参加もあって、宿泊していただいた方々で保護活動についての情報交換など、活発な交流ができました。

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ミツバツツジが咲き始めました

三ツ峠山荘前のトウゴクミツバツツジが咲き始めていました。
1本は5分から6分咲き、もう1本はやっと咲き始めたといったところです。
残念ながら曇っていて富士山をバックにできませんでした。

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この週末、三ツ峠には大勢の登山客が訪れていましたが、その人たちを横目に、今日はヒメイワカガミの開花状態を調べることで、目的の地へ、・・・
はたして満開状態といえる状態に感激です。

図鑑によるとイワカガミは赤花が基本で、白花をシロバナイワカガミと呼ぶのに対し、ヒメイワカガミは白花が基本で、赤花をアカバナヒメイワカガミと呼ぶようです。
三ツ峠では赤花しか見てないのですが、生育地で出会った都留市方面から来られた方のお話では、途中に白花の咲いていたところがあるとのことでした。
これまで河口湖方面の登山道や山頂周辺、それに屏風岩下あたりの花は調べてきたのですが、都留市方面の登山道沿いは調べていませんでした。
あらためて都留市方面も調査してみなければという思いにさせていただいた今日の出会いに感謝です。
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下ばかりを見ていた頭をあげてみるとコヨウラクツツジが咲いていました。

さらに良く見てみると、ムラサキツリガネツツジもツボミをつけていました。

ツツジの仲間が咲き始めているのを見て、山にも初夏が近づいていることを感じる一日でした。

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6月の草原保全作業の予定

6月15~16日予定の日本高山植物保護協会(JAFPA)三ツ峠山行の一部として、保全作業体験が計画されています。
6月20~21日には日本山岳会のメンバーが、また22日には三ツ峠山頂に関連施設のある市民グループが、今年も保全作業に来られます。
一緒に作業していただける方は、宿泊でも日帰りでも各自のご都合でかまいませんので、[お問い合わせ]にて、事務局までご連絡下さい。
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昨日、三ツ峠山の花の観察をしてきました。
金ヶ窪沢登山口の駐車場からジープ道を上り、目的の花を見るため御巣鷹山へと行ってから開運山へと回り、屏風岩の下へと下ってみてから、三ツ峠山荘に立ち寄ってきました。
母ノ白滝コースで林道まで下りたかったのですが、登山開始が遅かったことや、雲行きがあやしくなってきていたので、登ってきたジープ道を下りました。
下りの途中で雷の音が鳴り響くようになり、車を走らせた頃から雨が降り始めました。
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今年の開花は、麓では昨年より早かったものの、山頂周辺では昨年より遅れて、5月上旬に見られたものが中旬以降にずれ込みましたが、5月下旬のものは昨年とほぼ同じだと思います。
4月の寒かった日に山頂周辺で雪が降った影響が5月上旬の開花には影響したものの、5月下旬の開花までは影響してないのだと思います。
この日見かけた花をリストアップしておきます。
木本
ミツバウツギ、ニガイチゴ、モミジイチゴ、ヤマブキ、ハナイカダ、キブシ雌花、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、ニワトコ、ツリバナ、ヒロハツリバナ、オオカメノキ、マルバアオダモ、コゴメウツギ、キバナウツギ、オオツクバネウツギ、ミツトウゲヒョウタンボク、マメザクラ、ミツバツツジ、クサボケ
草本
ルイヨウショウマ、シロバナヘビイチゴ、ツルキンバイ、ツルキジムシロ、ミツバツチグリ、チゴユリ、マイヅルソウ、クルマバツクバネソウ、シロバナエンレイソウ、クリンユキフデ、ワチガイソウ、ヒゲネワチガイソウ、ミミガタテンナンショウ、タチツボスミレ、アカフタチツボスミレ、エイザンスミレ、キバナノコマノツメ、ヒメスミレサイシン、トリガタハンショウヅル、ツルシロカネソウ、ルイヨウボタン、ホソバノアマナ、フデリンドウ、クモイコザクラ、クワガタソウ、ナツトウダイ、セイヨウタンポポ

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すみれ観察会 活動メモ

日本晴れ
5月4日と5日は、例年開催しているすみれなどのお花観察会だった。参加された皆様、お疲れ様でした。参加できなかった方は、ぜひ来年に。
4日は集合時間より2時間ほど早く現地に赴き、まずは美しい富士山を撮影。朝一番の楽しみだ。それから、すみれの下見。いつもの場所でイブキを探すが、ほとんどが終わっており、閉鎖花もあった。ヒナはもう終わっていた。ここがだめならもう1カ所の場所に行くことに決めた。そして、ゲンジの自生地に。ところが、昨年いっぱい咲いていた場所に葉っぱすらほとんどない。もしかしたら、盗掘されたのかもしれない。昨年、もう少し早い時期に来て葉っぱは見つけておいた場所を下見に。予想以上にいっぱいのゲンジに感動。これで下見OK。集合場所の河口湖駅に向かった。

アクシデント
着いてみたら、東京横浜組は東◯さん夫婦のみ。なんでも中央線で人身事故があったらしい。30分ほどで他の方も無事到着。ところが、中◯さんはまだ着かない。やむをえず、2組に別れ、鈴◯さんに中◯さんのピックアップをお願いし、その他の方にはまずは山麓に向かってもらい、すみれ散策した。
下見でイブキは咲いてないと思っていたが、よく見たら1株のみ咲いていた。良かった。閉鎖花はそこそこあった。すみれは実は閉鎖花が多い。不思議なことに、閉鎖花の受粉率は高いのだ。どなたかが近親交配よりも濃い自家受粉だから、そのうちに遺伝子異常が起こって種が絶えないかとの質問があったが、恐らくそのような株は耐え、生き延びる株は毎年ではなく、環境に適しなかった年に自家受粉するのだろう。ヒナもないか皆さん一生懸命探してくださったが、終わっている花ばかりだった。オクタマは葉っぱすら見当たらない。もしかしたら、これも盗掘の可能性がある。
<ミドリタチツボスミレ>
日当りの良い場所で、ゲンジを探した。ここでは須◯さんかどなたかがミドリタチツボスミレを探してくださった。昨年は僕の都合が合わず、依◯さんに講師をお願いしてしまったが、昨年も見れたということだ。大勢の目があると頼もしい。

ゲンジとアケボノの交雑?
花の顔つきから、もしかしたらゲンジとの交雑?との妄想を抱いてしまったが、その他の点でゲンジの性質は認められず、また交雑の報告もないことから、交雑ではないと判断した。

シロバナエゾノタチツボスミレ
ここでは、その他、ゲンジ、アカネ、タチツボ、アカフタチツボ、アケボノ、マルバ、それにシロバナエゾノタチツボスミレが見られた。例年、エゾノタチツボスミレの開花時期はもう少し遅いと感じていたが、一気に春は終盤に向かい、初夏に突入だ。

<ランチ>
ここで、ランチタイムに。


ゲンジの新たな自生地
下見で見つけておいた新たな自生地に皆さんを案内した。ちょっと危ない所なので、誰か怪我をしないかが一番心配。ここでゲンジをしこたま満喫。
あ、須◯さん、あそこにもゲンジがと、上の方を指差して僕は降りて行ったが、さすが須◯さん、ちゃんと上まで見に行ってくださった。そしたら、ゲンジではなく、ヒゴだった。ヒゴは自然では初めての方も多く、また、たくさんのゲンジも見れて皆さん大満足。

せっかくの機会なので、ヒゴの葉っぱを拡大してみよう。基部からはっきりと五裂してるのがわかりますね。

こっちは、ヒラツカスミレと思われる株。実のところ、どこまでがエイザンで、どこからヒラツカか大変厄介だ。葉っぱが五裂しているヒラツカは見たことがないので、葉っぱは三裂でも細い性質、花弁の大きさは当てにならず、花弁の縁がぴしっとしている性質を持っていたら、ヒラツカスミレとして良いだろう。じゃあ、トツカスミレは?なんて質問もあったが笑)。

登山道にて
こちらでも須◯さんはまたまたヒゴを見つけられた。ヒゴの須◯さんと、枕詞をつけたいくらいだ。釜◯さんは、植物全般、特に樹木にお詳しいので、大変勉強になった。
中には、こんな濃いアケボノもあった。

辰◯さんもすみれの名人。エゾアオイ1輪だけ咲いてた場所をちゃんと記憶されていた。この時期にエゾアオイを見れるなんてほとんど期待してなかったので、嬉しかった。辰◯さんは夕暮れ迫り、暗くなってきた中、真っ先にヒメスミレサイシンを見つけられた。野生の感があるんだろうか?
すみれは、Nature World隠れ野に掲載したので、省略。ここで、山さんも合流して山荘にむかった。
夜は、お花の話題に花咲いたことはいうまでもない。鈴◯さんから、渡◯さんはこんなことばっかりやって仕事やってるのか?と言われてしまったが、お花を見にいかない時は土日でも仕事をやっている。この日曜日も大学の講義の準備で、ほぼ徹夜だった。昨日は、大学で講義。たくさんの若い子達と向き合うと、こっちも若返る気がする。
翌日
三ツ峠山に登ったからには朝焼けを撮らずにはおおられない。眠い目をこすり撮影したが、指先がめっちゃ冷たかった。

朝飯前のお花見
朝飯前のお花見は、坪◯さん、カッコも参加し、11名と1匹でお花見。お約束の、あの花にみんな感動!

中◯さん、携帯でもパチり。

桜◯さん、鈴◯さん、辰◯さん、真剣な表情。

キバナノコマノツメ
残念ながら、こちらはまだ蕾。

八十八大師の前で
集合写真を1枚。

横置きでもう1枚。

朝飯後は、お決まりごとの作業。
皆さん、またの機会に会いましょう!

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三ツ峠の山頂も春の訪れが

今日、三ツ峠に登ってきました。
国道の新御坂トンネルから県道へと車を走らせると、キブシ、ダンコウバイ、アブラチャン、フサザクラが咲いています。
登山口にはマンサクが咲いていました。見上げるとコブシの大木は開花が始まったばかりです。
マンサク

マンサクの花をアップ

コブシ

山頂から屏風岩へと下ってみました。日当たりの良いところで、タチツボスミレとエイザンスミレが咲いているのを見つけました。キジムシロの花も咲きかけていました。
タチツボスミレ

エイザンスミレ

キジムシロ

屏風岩の先へと進むと、湿った水場にネコノメソウの仲間が咲き始めていました。
花だけではタチネコノメソウとツルネコノメソウの区別がつきません。
タチネコノメソウ?

ツルネコノメソウ?

午後になると雪がちらちら舞ってきたので、今年防鹿柵を計画している草地を見て回ってから、早めに下山しました。
山頂には雪は残っていません、登山道は霜柱が解けて登山道が湿った場所もありますが、歩くのは問題ありませんでした。
これから日を追うごとにいろんな花が咲いてくれることを思うと、今年もまた三ツ峠に訪れるのが楽しみです。

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三ツ峠山麓の花便り

河口湖畔の桜が満開です。

山麓は、コブシの花が終わりかけ、キブシにアブラチャンやダンコウバイ、そしてバッコヤナギ(ヤマネコヤナギ)が目立ちます。
河口浅間神社から母ノ白滝へと散策してみました。
フサザクラとチョウジザクラが咲いていました。同じサクラという名前がついていますが、フサザクラはいわゆるサクラの仲間ではなく、フサザクラ科で、花弁がなく、房状の雄しべの赤い葯が目立ちます。
チョウジザクラ
フサザクラ
ミツバツツジやマメザクラ(フジザクラ)までもが咲いているのを見つけました。5月を思わせるような暖かい日があったりするので、気が早いものが咲いてしまったといった様相です。
ミツバツツジ
マメザクラ
足下にはオオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ナズナ、ハコベといった雑草といわれる草花に、ヒナスミレ、アオイスミレ、タチツボスミレ、イブキスミレ、エイザンスミレといったスミレの仲間が咲いていました。

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7月の月例会、雲の上は満天の星空

7月の月例会、あいにくの天気での作業、皆さん、お疲れさまでした。こんな天気でも期待していたのは、夜のヒメボタルの飛翔。昼間は小雨が降り、夜は曇りで天候的には良いコンディションと思われたんですが、時折数匹飛翔するのみ。とても絵になる写真は撮れず、1時間ほどで諦めました。
夜空も雲が出てましたが、数個の星が肉眼で見れました。「ま、数個でもいいから星景写真を撮っておこう!」とレンズをほぼ真上に向けて撮影したのがこれ。帰宅して現像してびっくり!雲間には満天の星が写ってました。で、何の星座が写っていたかと言うと、ホラ、わかるでしょ。白鳥座がばっちりです。

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6月の月例会は2回でした

6月23日~24日にも月例会を開催し、宿泊参加者15名に加えて、土曜日には11名、日曜日には3名の当日参加を得て、曇り空でしたが雨の心配もなく、テンニンソウの除伐とカラマツの下枝払いといった草原の保全作業を行いました。
日曜日の早朝だけ富士山が見えていました。


この時期、山頂周辺では、木本のシロバナフウリンツツジやベニバナツクバネウツギなど、また草本ではヤマトユキザサ、クサタチバナなどが目立ちました。




次回の月例会は、7月21日~22日を予定しています。

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6月の月例会を開催しました

6月16日~17日の月例会は、雨模様の天気予報にもかかわらず、20名ずつの参加者がありました。幸いにもたいした雨はなく、草原のササやテンニンソウの除伐作業を行いました。
日曜日は天気も回復し、富士山も顔を出してくれました。


作業は引き続き今週末の23日~24にも行う予定なので、天気に恵まれますように!
この時期草原には、エゾノタチツボスミレやスズランなども咲いていました。

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カモメランが咲いていました

2012年6月14日、三ツ峠に登ってきました。
今年は山野草の開花時期が遅れていますが、この時期でも富士山とミツバツツジの写真が撮れました。

登山道では前回は咲いているのを見かけなかったクワガタソウ、ヒメムヨウラン、ミヤマカラマツ、そしてカモメランも咲いていました。
クワガタソウ

ミヤマカラマツ

ヒメムヨウラン

カモメラン

今年設置するニホンジカ防護柵の予定地にロープを張ってきました。資材調達の手配もしましたので、梅雨明け頃になるかと思いますが、作業予定日を計画しましたら、作業ボランティアを募集させていただきます。
防護柵によって草地をニホンジカから防護することになった希少植物種も開花が進んできており、今週末と来週末の草地保全作業の際に、見ていただくことができるでしょう。

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