青木メソッド

「コミュニケーション能力を高めよう」ということがよく言われますが、これを教育として実践するのは結構大変なことです。

私の大学では、新入生に対していろいろな手ほどきをする研修授業があります。たとえば文章の作成とか資料の集め方とか。先のコミュニケーション能力向上ということも謳われているのですが、なかなか方向付けをすることも難しく、最初の授業をどう行うかが毎年の悩みどころでした。

昨晩ちょっとした宴会でその話をしたところ、同僚の間でカリスマ教員?と目される青木茂樹氏からひとつのアイデアをもらいました。

最初の授業で自己紹介をよくやりますが、これはかなり退屈でつまらないものです。大抵直前の人と同じような事を言ってしまい、話す側も聞く側もうんざりするわけです。これでは会話も弾まないし、なかなかクラスメートと知り合いになることもできません。

青木氏が実践していて私も今日やってみたのが、名刺交換会というかグループお見合いのようなものです。2列で向かい合って、その相手と2分間ずつ自己紹介しあいます。2分間たったら隣の人と交代していくというものです。ビジネスの場をイメージさせて、欧米風に握手から入るという形だけ示しました。

学生さんは18人いるので一通り終えるのに40分くらいかかって大変だったのですが、反応は上々というか予想以上でした。全体が明るくなり新入生独特の不安感も減ったようでした。

ちょっとしたことですが、授業が終わって外で会っても学生さんの方から挨拶してくれるようになったとか、今までではなかなか得られなかった効果もありました。

青木氏がどこから仕入れたやり方かわからないですが、敬意を表して「青木メソッド」と命名することにしました。

http://www.ygu.ac.jp/university/syougaku/aoki-shigeki.html